サウジアラムコ サンゴ礁保全活動助成事業

覚え書き

サウジアラビア王国国営石油会社サウジアラムコ社は、取引先の国々の企業や団体などに基金を提供し、災害援助、環境保護や教育などを推進するための支援を行っています。今回は2011年2月、サウジアラムコが日本政府と合意し沖縄県うるま市の沖縄石油基地のタンクを借り受けて開始した原油貯蔵事業で沖縄との関係が深まったことを契機に、県のサンゴ礁の保全再生を支援するため寄付を行うことになりました。
寄付金については、本協議会で受入れ、県内でサンゴ礁保全活動を行っている団体への助成など、サンゴ礁保全のために活用させていただくことになりました。


2020年度 審査結果

次の団体の方が2020年度助成事業で採択されました。

サンゴ守りんちゅ(492,700円)

沖縄の海を未来へつなげるサンゴスマイルプロジェクト
県内の方々を対象に、山、畑、干潟、サンゴ礁での自然体験活動とビーチクリーンを行う。また、それぞれの活動の様子や講師へのインタビューを動画としてまとめる。これらにより、山や人の暮らしと海とのつながりを理解し、海 を大切にする思いを育むと共に、サンゴ礁保全のために実際に行動できるようなヒントや提案を伝えていく。また、動画に記録し公開することで、県内外の多くの人にそのメッセージを届ける。

わくわくサンゴ石垣島(300,000円)

サンゴガーディアンズプログラム(サンゴ礁環境学習プログラム)
石垣島の中規模校(1学年70名程度) の5年生を対象に、現地学習1回を含むサンゴ礁環境学習プログラムを実施する。

久米島の海を守る会(800,000円)

久米島町 海辺の自然体験ガイド人材育成事業
久米島において身近な海であり、誰もが簡単に訪れることができるイノー (礁池)を、安全に楽しくガイドできる人材(海のインタープリター)を育成することで、島内外を問わず多くの人に久米島のサンゴ礁の海に親しんでもらい、サンゴ礁に棲む生き物にふれ、海の楽しさ・不思議さ・美しさを体感することを通じて、海をいつくしむ心を育み、サンゴ礁保全の意識向上をめざす。さらに、講座内容を冊子としてまとめ、テキスト化する。

(特非)海の自然史研究所(700,000円)

マイクロプラスチック問題を学ぶ環境教育プログラム授業の企画及び実践
沖縄のサンゴ礁砂浜におけるマイクロプラスチック問題を学ぶ環境教育プログラム(2019年度助成事業で開発)と、同テーマを扱うドキュメンタリー映画とを使った授業を企画し、実践する。

沖縄リーフチェック研究会(700,000円)

希望の海(ホープスポット)をつなぎ、沖縄のサンゴ礁を考える
海外のホープスポットと日本をつなぎ希望の海(ホープスポット)をつなぐ連続セミナーをオンラインで行い、沖縄で人とサンゴ礁(特にイノー)の付き合い方を考えるシンポジウムを行う。

2019年度 審査結果

次の団体の方が2019年度助成事業で採択されました。

(特非)海の自然史研究所(900,000円)

沖縄のサンゴ礁砂浜におけるマイクロプラスチックの現状調査および教育普及啓発プログラムの開発・実践
近年、沖縄県でも重要な環境問題となっている砂浜海岸におけるマイクロプラスチックに関する現状調査を行い、そのデータをもとに教育普及啓発プログラムを開発し、調査地域における教育普及活動を行う。

コーラルバンク(422,800円)

コーラルサイエンスプログラムの開発事業
八重山の中高生を中心としたサンゴの実験プログラムの開発と実施。

コーラル・ネットワーク(800,000円)

さんさんサンゴ DANCEダンス!
楽しく歌って踊れるサンゴダンスを踊りのプロが創作。歌に合わせた衣装も制作。これらを活用したサンゴ礁保全活動を沖縄県内のイベントで実施できるようダンス指導者を養成。SNSにも発信し県外も含めて拡散し普及拡大。

わくわくサンゴ石垣島(300,000円)

サンゴガーディアンズスクール
石垣島の中規模校(1学年70名程度)の5年生を対象に、現地学習1回を含むサンゴ礁環境学習プログラムを実施する。

平成30年度 審査結果

次の団体の方が平成30年度助成事業で採択されました。

コーラルバンク(534,000円)

コーラルサイエンスプログラムの開発事業
八重山の中高生を中心としたサンゴの実験プログラムの開発と実施。

ちゅら海を守り、活かす海人の会(500,000円)

沖縄本島周辺サンゴ礁の定点観測
サンゴの被度調査、魚類の調査、貝類、無脊椎動物等の調査

宮古島サンゴ礁ガイドのなかまたち(490,000円)

冊子を活用したサンゴ礁啓発活動
地域一般の方々にサンゴ礁の自然と文化に対する理解を深め、その保全に関心を向けてもらうため、野外観察会等を行います。その際にサンゴ礁啓発冊子「宮古のサンゴ礁(改訂増補版)」(本助成事業からの助成金により作成)を無償配布し、啓発効果の深化を図ると共に、参加者の親族・知人等への啓発波及効果を狙います。

わくわくサンゴ石垣島(438,000円)

養殖サンゴの水槽学習プログラムの実施と普及
小学校等において水槽を用いた養殖サンゴの環境学習プログラムの実施と学習内容等を紹介するパンフレットの作成および配布。

平成29年度 審査結果

次の団体の方が平成29年度助成事業で採択されました。

エコツーリズム・環境教育ふくみみ(500,000円)

石垣島の養殖サンゴを用いた普及啓発・環境学習プログラム
移植サンゴのモェタリングと移植サンゴのスノーケリング観察会の実施、また養殖サンゴを用いた学校での環境教育プログラムの実施。

しかたに自然案内(600,000円)

サンゴすごろくの作製と実施
サンゴの暮らしを35 マスのすごろくにした「サンゴすごろく」のバージョンアップ版を作製し、これを用いた環境学習を実施する。これにより、子どもから大人まで、サンゴの生態とサンゴに関わる環境問題を紹介し、サンゴ礁保全の意義をわかりやすく伝える。

泡瀬干潟を守る連絡会(620,000円)

泡瀬干潟の調査と保~先例に学び現場を見る~
泡瀬干潟の環境変化の様子をサンゴ類や海藻類の調査、干潟観察会を通じて捉え、海藻類の異常繁殖については原因と対処法について福岡県和白干潟の先例を学び、原因を追求し対処方法について検討したい。

コーラルバンク(585,000円)

米原海岸へのサンゴ移植活動等
米原海岸へのサンゴ移植と移植用の苗作り体験、島内小学校へのサンゴ授業への協力事業

ちゅら海を守り、活かす海人の会(500,000円)

沖縄本島周辺サンゴ礁の定点観測
サンゴの被度調査、魚類の調査、貝類、無脊椎動物等の調査

平成28年度 審査結果

次の団体の方が平成28年度助成事業で採択されました。

わくわくサンゴ石垣島(600,000円)

石垣島の小学生がサンゴ礁を知り、体験し、愛する!学習プログラム推進
石垣島の小学校を対象に、知識・体験・保全へのアクションが一体となったサンゴ礁学習プログラムを提供する。助成金により、学習教材作成、コーディネーター/学習講師の人材育成、学習実施を行う。

海の生き物を守る会(600,000円)

奄美の沿岸域のエコトーンの保全
奄美大島住用町市集落にて地域住民指導の赤土流入場所のサンプリングを開始しており、サンプリングを続けることでシステムを確立し、沿岸部のエコトーンを守ることの重要さ・現在生じている問題点に焦点を置いたシンポジウムを実施し、沖縄・奄美諸島の全てに通ずる問題について、話し合う機会を持つ。

泡瀬干潟を守る連絡会(600,000円)

泡瀬干潟の保全~ラムサール条約登録に向けて~
泡瀬干潟のラムサール条約登録を実現に向けて(埋め立て進行中の場所以外について)、干潟の観察会、簡易パンフレットの作成やセミナーの実施。また現状把握のためにこの夏のサンゴの白化の状況を調査する。ラムサール条約登録に向けても周囲の環境を把握する。

平成27年度 審査結果

次の団体の方が平成27年度助成事業で採択されました。

海の生き物を守る会(600,000円)

奄美のサンゴ礁の保全:沖縄の知識を活用
サンゴ礁に迫る脅威の1つである赤土流入の影響を受けている奄美大島市(いち)集落のサンゴ礁と赤土流入の実態を調査する。沖縄の専門家が開発した簡易赤土流入状況測量システム(パッチテスト)を市集落に導入し、十分に意義や方法を伝えたうえ、地域住民がパッチテスト設置作業の一端を担えるようにしたい。これにより、市集落の住民の意識向上のみならず、専門家が不在の専門家の手が行き届かない場所などにて、地域住民参加型の調査を実施できるきっかけとなり、今後のサンゴ礁保全に役立てることが出来る。

平成26年度 審査結果

次の団体の方が平成26年度助成事業で採択されました。

特定非営利活動法人 海の自然史研究所(600,000円)

レジャーダイビングが沖縄の海底洞窟の生物に及ぼす影響に関する調査研究及び普及啓発
サンゴ礁浅海域の海底洞窟において、ダイバーなどによるレジャー活動が洞窟環境や生物にどのような影響を与えるかを評価するための研究を行い、今後の持続的利用のあり方について検討する。

海辺の環境教育フォーラム2014 in 沖縄 実行委員会(520,000円)

海辺の環境教育フォーラム2014 in 沖縄
海の環境教育等に関わるメンバーで構成される全国的なネットワークである「海辺の環境教育フォーラム」が開催する年次大会。 「つなげよう、海心(うみぐくる)」をテーマに、全国から集まる海の環境教育に携わる方々と、地域で奮闘する様々な立場の方や未来を担う学生が意見交換を行う。

沖縄リーフチェック研究会(600,000円)

リーフチェックの拡大~県を超えて~
沖縄リーフチェック研究会とヨロンの海再生協議会が協力し、調査方法やリーフチェックトレーニングの実施。沖縄とヨロンの交流や確かなスキルの習得によるサンゴ礁保全活動の活性化などを目的とする。

平成25年度 審査結果

次の団体の方が平成25年度助成事業で採択されました。

宮古島マリンリゾート協同組合(320,000円)

「宮古島海域海底清掃活動」
宮古島の海底には捨てられた多くの釣具があり、それらがサンゴに絡まったりしているのが多く見られる。そのため、宮古島海域の海底清掃(釣具の撤去)を行う。 また、海底に捨てられた釣具の中には、リサイクルできるルアーや鉛があるため、釣具店と協力してリサイクルを考え、リサイクル品の販売の収益を活動の継続費用にするための仕組みを検討する。

NPO法人 海の自然史研究所(600,000円)

「『この先、海です。プロジェクト』の石垣島での実施」
雨水溝を通る水は、直接、海や川に流れる仕組みであるため、雨水と一緒に雨水溝に流されるゴミ、洗剤、赤土などは川や海へ流れて環境の汚染につながる。このことを多くの子どもにたちに伝えるための普及啓発プログラムを実施する。対象は石垣市の小学生とし、地域の関係団体と連携し、勉強会、ポスター作成などを行う。

ナンハナリサンゴ調査会(600,000円)

「久米島ナンハナリのヤセミドリイシ大群集のモニタリングと島民および観光客への普及啓発」
久米島のナンハナリ海域におけるヤセミドリイシ大群落の保全を目的として、1)サンゴ群集のモニタリング活動の継続(2011年の台風被害からの回復過程の記録)、2)島内におけるサンゴ礁保全のための教育普及活動、3)サンゴおよびサンゴ礁保全のための勉強会の開催を行う。

NPO法人グローイングコーラル(600,000円)

「サンゴ育成用鉄筋構造物のオニヒトデ防除機能の検証」
糸満市喜屋武のイノー内にサンゴ育成用の鉄筋構造物を設置して、その鉄筋構造物のオニヒトデ防除機能の検討を行う。

平成24年度 審査結果

次の団体の方が平成24年度助成事業で採択されました。

特定非営利活動法人 マングローブEEクラブ(700,000円)

「大人と子供の自然学校」-沖縄の素敵な自然を広めよう-
「大人と子供の自然学校」開校。海浜や湿地の観察会と清掃活動、環境学習講座の開催、マングローブの育苗と植樹。
高校生や大学生のボランティアリーダーの育成。環境光ディネーター研修会やスタディーツアーの開催。
シニアボランティアと連携した植樹や環境保全活動の指導体制強化。看板の設置や環境保全ポスターの作成。

NPO法人 海の自然史研究所(800,000円)

久米島ナンハナリサンゴ大群集の保全と活用:地域団体と協働した台風被害からの回復過程のモニタリングと教育普及啓発活動
2010年に久米島の南東沿岸(通称:ナンハナリ)の15~40mの深所にて、国内最大級のヤセリイシ大群集が発見された。発見時にはTV・新聞とうのマスコミや、観光・ダイビング雑誌で大きく取り扱われ、久米島の新たな「海の観光資源」としても注目されたが、2011年の2度の台風によってこのサンゴ群集は壊滅的なダメージを受けた。本事業では、久米島のナンハナリサンゴ調査会を中心とした現地住民との協働によって、1)ナンハナリのヤセミドリイシ大群集の台風被害からの回復過程のモニタリング調査、2)同群集の持続的な利用のための教育普及啓発、の諸活動を行う。

NPO法人 INO(800,000円)

沖縄市サンゴ増殖プロジェクト
中城湾にて、沖縄市漁協組合員が養殖するサンゴを、当NPO法人INOが、沖縄市漁協と連携して海域に植え付け、管理し、もって中城湾内におけるサンゴの増殖と、地元漁業者がサンゴ植え付けの技術を身に着ける。また、来年度以降も継続的にサンゴの植え付けを漁業者とともに続け、永続的なサンゴの再生活動に発展させる。

平成23年度 審査結果

次の団体・個人の方が平成23年度助成事業で採択されました。

NPO法人 読山原(400,000円)

読山原海岸周辺のサンゴ礁池(イノー)に生息する生き物の種類などの実態調査を行い、その結果を基にパンフレットなどを作成し、今後の環境保全活動につなげていくとともに、読山原浜辺の清掃とサンゴ礁池(イノー)の散策を行う。

NPO法人 海洋情報技術センター(400,000円)

琉球弧海水温観測網整備プロジェクトは、沖縄県内に海岸線を有する40の各市町村に数基のユビキダスブイを設置し、多点多層の海水温をリアルタイムに観測することで琉球弧における海水温分布を可視化し、サンゴ礁保全の研究に役立てます。また、リアルタイムの海水温情報は産業(もずく養殖等)やレジャー(ダイビング等)においても有用な情報となります。

ニライ地区のサンゴを見守る会(600,000円)

サンゴ礁を見守る活動(調査・モニタリング活動)とサンゴ礁を保全する活動(駆除・清掃活動)という海の現場で実施する活動に加えて、これらの調査・実施結果を、WEBサイトや講習会を活用して、同業のダイビングインストラクターをはじめ、広く一般社会に発信するとともに、ソーシャルネットワークの活用により、サンゴに興味がない層への普及啓発も図り、サンゴ礁保全活動を支える社会の創出を図る。

牧野梓(500,000円)

オーストラリアでの留学で学んでいる体系保全生態学を用いた陸域からの影響を考慮したサンゴ礁保全計画についての保全優先区域選定のための意思決定支援ツールMarxan(マークサン)のワークショップを開催し、日本人のサンゴ礁保全に携わる現在及び将来のリーダーに保全計画に役立つツールを教え、人材育成に貢献する。 また、最先端の研究所で得た知識と技術をサンゴ礁保全に関する研究や活動をしている人々に提供することで、実際に日本および沖縄を拠点としている彼らが指導者となり、現場の人々とともに保全計画に携わっていくことを最終目的とする。

H23伝達式の様子

10月27日に助成団体の方も参加し、伝達式を行いました。

伝達式